還元水飴は、虫歯にならないって本当?

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健康・からだに役立つ話

ギャアア~~、やめてぇ~~~!!
我が家に毎晩のように響く、息子の叫び声。

ちょ、ちょっと!!
ご近所に虐待とか誤解されたら困るからやめてぇ~~!!(汗

・・ってもちろん虐待とかしている訳ではなく、(当たり前ですが)歯磨きの仕上げ磨きをしているのですが、とにかく嫌がるんですよね・・・

筆者も虫歯では色々と苦労しましたから、子どもにはそんな思いをさせたくないという親心で、心を鬼にしてやっているんですけど、相手もなかなか手強くて。。ハァ・・

仕上げ磨きくらいでこんなに嫌がるんだから、歯医者さんで治療なんてなったら大変だろうな・・・(大汗

おまけに最近はチョコとかガムとか、甘いジュースとかまで好んで食べたがるようになってしまって、心配は増すばかり。
(上の娘は全然食べたがらなかったんだけどなぁ・・)

そんな時、テレビで虫歯になりにくい「還元水飴」という甘味料が紹介されており、おっ??と思わず見入ってしまいました。

なにそれ?!還元って??
水飴っていったら、昔割り箸で練り練りやって食べてたけど。
あんなに甘いのに、虫歯になりにくいって本当??
ちょっとしか見られなかったけど、気になる~~~!

という事で、本記事では、

還元水飴虫歯の関わりについて、調べてみることにしました!

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還元水飴では虫歯にならないって本当?

調べていくにあたって、まず知りたいのが「本当に虫歯にならないの?」ということ。これが嘘なら調べる意味が無いですもんね。

本当に虫歯にならないの?

還元水飴には「非う蝕性(ひうしょくせい)」という大きな特徴があります。

う蝕」とは、「口腔内の細菌が糖質から作った酸により、歯の成分が溶け出し、欠損すること」いわゆる「虫歯」のこと。
「非う蝕性」とは、簡単に言うと、虫歯になりにくいということです。

虫歯菌は歯に食べかす(特に糖類)があると、これを発酵させ強い酸を出し、この酸により、歯を溶かし虫歯になるのですが、還元水飴は虫歯菌が利用できないため、酸が作られることがなく、虫歯の原因とならないのだそうです。

 

そもそも還元水飴って何?

還元水飴とは文字通り、普通の水飴を還元してつくられた飴のことです。
還元とはある物質に水素原子を付加することをいい、還元水飴とはつまり、水飴に水素が添加されたものと言えます。

特徴は・・

  • 甘味度は砂糖の10~60%程度、砂糖に近い甘味
  • 消化吸収されにくく、低カロリー(1gあたり約2kcal)
  • 熱、酸、アルカリに強い(調理や加工に向いている)
  • 微生物の栄養源になりにくい(品質保持に利用できる)

上記の特長を活かし、食品、化粧品、医薬品、病者用食品など、幅広く利用されています。

「食品添加物」であるソルビトールと用途が似ていることから、市場では「食品」として使える還元水飴に徐々に置き換えが進んでいます。

 

虫歯になるプロセスを丁寧に解説

では、虫歯になってしまう仕組みとは、いったいどんなものなのでしょうか。

この4になってしまう前の時点(*)で、唾液の働きで口の中が中性に戻れば、虫歯を回避することができるのです。

唾液には食べ物の消化を助ける働きのほかに、

  • 酸化して失われた歯を修復しようとする働き(再石灰化)(唾液の中には「カルシウム」や「リン酸」が含まれており、これらが歯の溶けたところに沈着して歯は修復されるのです)
  • 新しく生えた歯の表面を硬くする働き
  • 口の中を中性に保とうとする働き
  • 細菌が体の中に入り込まないように殺菌する働き
  • 歯や粘膜などを保護する働き

など、歯にとっても重要な役割があるのです。

ですので、小さい頃によく言われていた「よく噛んで食べましょう!」ということは、「よく噛んで唾液を出す」ということにもつながり、歯のためにもとても良かったのですね。

今日から筆者も子どもたちによく言って聞かせようと思います。
(もちろん、自分でも実践したいと思います!)

 

知っておきたい!還元水飴の隠れたメリット

前述した「非う蝕性」の他にも、還元水飴のメリットは色々あり、体内で吸収されにくく、カロリーが低いことのもそのひとつです。
食べた後の血糖値やインスリン上昇も緩やかなため、糖尿病患者さんの砂糖代替食品として使用されることもあります。

前記したように、熱、酸、アルカリに強く、調理や加工にも向いているため、さまざまなダイエットシュガーやダイエット食品にも多く使用されています。

他にも、和菓子では甘味を抑えたり、羊羹などで白い結晶が表面に浮かんでくることを防いだり、様々なタレやドレッシングなどの調味料の味をなじませ、塩かどを取ったりする目的でも使われたりしているそうです。

期待の甘味料といっても、体に害はないの?

ちゃんと甘いのに、カロリーは控えめなんて!嬉し過ぎるぅ~!
・・でもちょっと怪しいんじゃないの・・?
と、思わずちょっぴり疑ってしまう方もいらっしゃるのでは?

いえいえ、還元水飴は基本的に自然由来の食材なので、食べ続けても体に毒性があらわれることはありません。

ただ、還元水飴のなかでも甘みが強いものがあり、それらを一度に大量に摂取すると、お腹が一時的に緩くなることがあります。
これは、還元水飴などの糖アルコールが小腸で消化・吸収されにくいことが原因で、吸収されなかった糖アルコール類がそのまま大腸に到達し、大腸内の浸透圧が上昇するためと考えられています。

そういえば、筆者も昔、ダイエット甘味料を使ったキャンディを一気に一袋空けてしまい、お腹を下してしまったことがありましたっけ・・(キャンディ一気食いって・・・汗)

この作用は、乳糖不耐症の人が牛乳を飲んでお腹が緩くなる場合と同じで、一過性のものなので心配はありませんが、取り過ぎには注意した方が良いです。(気を付けます、筆者も・・)

それと、血糖値やインスリン上昇が緩やかではありますが、決して上がらない訳ではないので、重度の糖尿病を患っている方は、主治医に相談してから摂取した方が良いでしょう。

ちょっと気になる!還元水飴とノンシュガーの違い

還元水飴」は普段あまり耳にしないけど、「ノンシュガー」は割と耳にすることがあるかと思います。

甘さ控えめという点でも、2つはあまり変わらない物ではないかというイメージなのですが、実際はどうなのでしょうか。

還元水飴」は、分子構造レベルでつくりかえられた甘味料で、分解された糖はそもそも虫歯菌が利用することができないものです。

ノンシュガー」と表示された食品は、100gの食品、または100mlの飲料に対して含まれている糖類が0.5g以下である必要があるとされています。
他にも「シュガーレス」「無糖」「糖分ゼロ」等の糖類が含まれていない表示をする場合も同じです。
(以前は「ノンシュガー」と「シュガーレス」も区別されていたようですが、今はなくなったようです)

と言うわけで、全く入っていないというわけではないんですね。
ノンシュガーだから大丈夫♪と過信せず、食べたら磨くことがやはり大切です。

虫歯になりにくい還元水飴を選ぼう!

みなさんは「歯に信頼マーク」というのをご存知でしょうか?

歯に信頼マーク」とは
国際トゥースフレンドリー協会が指定する試験機関で科学的根拠に基づいたテストを行い、原料の一部がむし歯予防に効果があるかどうかではなく、その食品全体を評価している。

歯の上に傘がのっている絵柄もので、リカルデントの粒ガムやカンロのシュガーレスキャンディなども認定されています。

歯はph5.5以下になると溶けだし、虫歯の原因になるとされていますが、トゥースフレンドリー協会では、食べてから30分以内に歯垢のph5.7より下に低下させないものという厳しい基準を採用し、むし歯になる危険ゾーンにならないお菓子を認定しているのだそう。

このマークのついたお菓子は、虫歯のことを気にせず安心して楽しめるお菓子を選ぶ、ひとつの目安となりますね。

 

意外なところで活躍中!還元水飴、麦芽糖、キシリトール

虫歯予防に効くとされる甘味料は還元水飴だけではありません。

虫歯予防に効くとして有名なキシリトールや安全な食品添加物として古くから注目されているソルビトール、スポーツ飲料などに利用されるエリスリトールなどは「カロリーオフの甘味料」として活躍する代表選手です。

他にも、低カロリー食物の他、ガムや健康食品などのコーティングに用いられるマルチトール、ハム・ソーセージ加工に、日持ちすることを目的に使用されていラクチトールなど・・・

日常の身近な様々なところで、還元水飴などの糖アルコールは私たちの暮らしを支えているのです。

まとめ

これらのことをまとめると・・・

  • 還元水飴などの糖アルコールは、虫歯の原因となる酸が作られることがなく、虫歯の原因とならない
  • そして、砂糖に比べて消化吸収されにくく、低カロリー
  • でも、一度に大量に摂取すると、お腹を下すことがあるので注意
  • 唾液には、酸化して失われた歯を修復しようとする働きがあるので、よく噛んで食べることが大切
  • 「歯に信頼マーク」が付いたお菓子は、虫歯のことを気にせず安心して楽しめるお菓子を選ぶ、ひとつの目安となる

といったところでしょうか。

ですが、還元水飴等の含まれる食品ばかり与えるなどの偏ったことはせず、

  • よく噛んで唾液を出す
  • 間食は時間を決めて、なるべく短時間ですませる
    (口の中が酸性になっている時間が長くなり、虫歯になりやすい状態が続いてしまうので)
  • 寝ている間は特に虫歯になりやすいので、寝る前の飲食は要注意

といったことに気を付けて生活することが重要です。

満遍なく食の機会を与え、子どもたちの味覚の経験と成長を促していけたらいいですね!

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