スギ花粉、ヒノキ花粉、ブタクサ花粉症など、
花粉症の方にとって、春はたいへん厳しい季節です。
「花粉症の人はトマトを食べたほうがいい」
そのようなことが、近年テレビなどで話題になっています。
一方、
「花粉症の人はトマトを食べないほうがいい」
という意見もあります。
一体どっちなんだ!と思われる方も沢山いることでしょう。
意外なことにナス科に分類され、種類は 8000種を超えています。
その味、色、大きさも様々。
トマトは花粉症の人にとって、何が良いのか?何が悪いのか?
という内容を中心にお伝えしていきたいと思います。
反対派)花粉症にトマトは要注意!
まずはトマトを食べるのに反対!という意見です。
何を以て反対なのか。
その原因を調べていきたいと思います。
原因には2つの大きな要因があるようです。
それが、仮性アレルゲンと口腔アレルギー症候群です。
その1)仮性アレルゲン
仮性アレルゲンとは、その物自体にはアレルギーがなくても、その物に含まれる成分に対して、大量に摂取すると症状を悪化させると思われる物質です。
トマトには色々な成分が含まれていますが、その中の成分に、ヒスタミン、セロトニンなどがあります。
トマト自体にアレルギーがなくても、ヒスタミンなどに反応しアレルギーがでてしまうことがあるということです。
花粉症や鼻炎で「抗ヒスタミン剤」という種類の薬を飲んだことのある方もいらっしゃると思います。抗ヒスタミン剤とは、ヒスタミンの働きを抑え、炎症を抑える薬ということです。
抑える薬を飲んでいるのに、外から大量に摂取するのは意味がわからなくなってしまいますね。
その2)口腔アレルギー症候群
口腔アレルギー症候群(花粉食物アレルギー症候群)とは、未調理の果物や野菜、ナッツ類の食物アレルギーの一種です。
花粉アレルゲンによく似た成分が含まれる食物を摂取することにより、花粉が入ってきたと体が拒否反応を起こすのです。
食べてすぐに、食べ物が直接触れる場所である唇や口の中、喉に反応が出てくるようです。
スギ花粉、草の花粉にアレルギーがある場合、生のトマトを食べた時に症状がでる可能性があります。
刺激感、吐き気、喉の圧迫感、胸の圧迫感など様々な症状があります。
最悪の場合、アナフィラキシーショックのような全身アレルギー反応を起こす可能性があります。
これらの事から、生のトマトを食べるのは避けたほうがよいと思います。
トマトを加熱することで、原因物質が分解されやすくなります。
以上、
2項目の事から「花粉症の人はトマトを食べないほうがいい」という意見があるのがわかりました。
どう見ても食べないほうがよさそうです。
では、なぜ「花粉症の人はトマトを食べたほうがいい」という賛成意見が出てくるのでしょうか?
賛成派)トマトのちから!花粉症予防に抜群!
今度はトマトを食べるのに賛成!という意見です。
その1)リコピン
トマトのちから!といえばリコピン、ですよね。
リコピンには抗酸化作用があり、つまり錆びない体作りに効果あり!です。
生食用の普段私達が食べているトマトにも含まれますが、加工用トマトにはより多く含まれます。
あの赤さがリコピンなんですね。
ですので生食用の薄い赤(桃色)のトマトよりも、加工用のトマトやミニトマトで真っ赤な物に多く含まれるわけです。
その2)ナリンゲニンカルコン
次にご紹介したいのがナリンゲニンカルコン。
ナリンゲニンカルコンは生食用のトマトにはほとんど含まず、加工用のトマトの皮の部分に含まれます。
ナリンゲニンカルコンの効能とは、ヒスタミンを抑えることでアレルギーを抑制し、軽度の花粉症や鼻炎の方に効果があるようです。
「花粉症の人はトマトを食べたほうがいい」と言われるのは、ナリンゲニンカルコンの効果でしょうか。
不思議な食べ物ですね、ヒスタミンを含み、ヒスタミンを抑制する成分も入っているということになります。
トマトの良い栄養分は、他にもビタミンAになるβ-カロテンやルテイン、夏の野菜なので、余分な水分を排出してくれる効果のあるカリウムがあります。
生食ですと体を冷やす作用もあります。
総合して考えると、花粉症には加工用のトマトを加熱して皮ごと食べるのが効果的、と考えられます。
トマトジュースやトマトケチャップはどうか?
トマトジュースやトマトケチャップにもこの加工用のトマトが使用されていますが、大抵皮の部分は取り除かれてしまうため、ナリンゲニンカルコンを摂取することはなかなか難しいです。
ただ、リコピンは多く含まれるため、リコピンを摂取するためにはとても効率の良い物だと思います。
リコピンは摂取したいけど、そんなにトマトを食べれない時には、トマトジュースやトマトケチャップ!
ぎゅっとトマトが凝縮されて入っています。
特にトマトケチャップは万能調味料で、旨み成分がたっぷり入っており、お料理にもとても使いやすいですね!
そのままかけるだけではなく、煮込み料理やスープにもぴったりです。
まとめ
いかがでしたか?
トマトと花粉症の色々な関係性をお伝えさせて頂きました。
彩りもよく、私達の食卓に欠かせないおいしいトマト。
私は毎年、苗からですがトマトを育てています。
夏になるとそれはかわいらしく実を沢山つけます。
中でも黄色のミニトマトはすっぱさがあまりなく、甘くておいしいです。
もしかすると嫌いな方もいるかもしれません。
また、好きなのに花粉症が関係して、イガイガしてしまうから食べれないという方もいるかもしれないですね。
今の時代色々な物があります。
今回お伝えさせて頂いたリコピン、ナリンゲニンカルコン(トマトポリフェノール)のサプリメントも販売されています。
スーパーのトマトコーナーでも是非足をとめてみてください。
とても多くの種類が並んでいます。
健康に過ごしていくために、自分の体とよく相談して摂取方法を考えてくださいね。