南海トラフ巨大地震とは、
「南海トラフ」という海底のくぼみが原因で起こる、
巨大地震のことをいいます。
この南海トラフが原因で起こる地震は、
記録によると、比較的周期的に起こっています。
100年~200年周期で繰り返し起きる、
という説が、現在では有力です。
南海トラフで起こった地震としては、
近年では、昭和の南海地震がありますが、
それからすでに70年近くが経とうとしています。
次の巨大地震はいつ起こるのか、
南海トラフ大地震について、調べてみました。
南海トラフ巨大地震とは?
最大M9 南海トラフ巨大地震
「南海トラフ」は、
静岡県の駿河湾から、近畿、四国を通り、
九州の東方沖まで続いています。
この南海トラフで起こる地震は、
非常に広範囲に影響を与えることが分かっています。
通常でも、太平洋沿岸を巨大地震が直撃した場合、
地震の揺れによる被害もさることながら、
地震の影響で大津波が沿岸部を襲う可能性が、
非常に高いと言われています。
南海トラフ巨大地震は、
太平洋沿岸を襲う地震であるだけではなく、
長く連なる南海トラフを原因としているため、
一度の地震が、周辺の地震をさらに引き起こして、
揺れや津波を拡大していくと考えられており、
甚大な被害が予測されるのです。
具体的な発生時期、危険なエリアは?
地震の予測は、さまざまな角度から行われます。
とはいっても、
確実な時期やエリアを予想することは、
現在の技術をもってしても不可能です。
学者によっては、
あと100年のうちに起こるかどうかも不明とする人もいます。
しかし、地震の前兆と言えるものを観察していくと、
現在すでに危険な状態、
または100年周期と考えれば
あと三十年以内には起こる、
という意見が有力なようです。
巨大地震の予兆の一つが地形の変動ですが、
現在、近畿から九州にかけて各地で変動が確認されています。
とくに高確率でこの変動が起こっているのが、四国です。
高知県では、観測によって6センチ以上の変動が判明しました。
こういった急激な変動は大変危険な状態で、
半年から一年といった短い間に、
大地震が起こる可能性が高いとする説もあります。
巨大地震の被害想定はどのくらい?
南海トラフ巨大地震は、
M8~9クラスになると言われ、
その被害想定は、最悪の場合、
死者32万人にも上ります。
最も大きな被害が考えられるのは、
静岡、和歌山、高知といった
太平洋沿岸部。
震度7以上が想定されています。
その規模の地震となった場合、
家屋の倒壊は240万近くともなり、
上記でも述べたように、死者は32万人、
規模としては東日本大震災の20倍という、
甚大な被害の可能性が想定されています。
被害の大半が津波によるものと考えられ、
津波の高さは最大32メートルにもなると想定されているのです。
すぐに使える防災知識
【出典:http://www.ac-illust.com/】
巨大地震の時期やエリア、
発生の規模などは、予想することしかできません。
最悪の場合を想定して、
日頃から準備を行っておくことが必要です。
1.食料・飲料水などを備蓄しておく
食料、飲み水、乾電池、充電器、簡易トイレなど、
持ち出せる袋にまとめて備蓄しておきましょう。
家族で一週間過ごせる量が理想的です。
2.家族で避難場所を話し合っておく
各市町村で、小中学校や広場など、
避難場所が指定されています。
ふだんから家族で、避難場所を確認しておきましょう。
3.耐震改修、家具の固定などの対策をする
昭和56年以前の建築物は、耐震診断をしましょう。
また、家具が地震の際に転倒・転落しないよう、
家の中の家具を点検し、固定しておきましょう。
そのほか、
「いま地震がおこったらどうする?」
という視点をいつも持っておくなど、
身近なことからひとつひとつ備えていきましょう。
ライター:のあ