あなたは、ツバメの巣を見かけたことはありますか?
ツバメの巣は、軒下などにくっついていることが多いですよね。
我が家の近くにある橋の下にも、毎年ツバメが巣を作っています。「また、ツバメの子育てが始まったな」とは思うものの、いつの間にか巣立っていってしまうんですよね…。
そういえば、ツバメの巣の中は見たことがないですし、卵がどのような外見をしていて、いつ頃かえるのか知りません。
我が家の車庫の屋根には鳥の巣箱があって、スズメが使ってくれているんです。でも、いつの間にか雛の泣き声が聞こえてくるという感じです。
ツバメやスズメは高い位置に巣を作るので、どうしても中を見る機会がありませんよね。
そこで、今回は…
・見たことない!? ツバメの卵ってどんなの?
・卵があるのに鳴き声が聞こえない?その理由とは
・孵化してから巣立つまでってどれぐらい?
・生まれた!孵った雛はどう過ごしているの?
などの内容をご紹介していきたいと思います。
本文では、ツバメに関するあれこれについてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
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目次
ツバメの卵が孵化する時期はいつ頃になるの?
ツバメが巣作りを始めて卵を産み、孵化する時期は、それぞれいつ頃になるか知っていますか?
まずは、基本的な内容を押さえておきましょう。
ツバメはいつ頃巣を作り始めるの?
ツバメは、だいたい3月下旬頃から巣を作り始めます。ただし、これには地域差があり、6月下旬頃に巣を作るツバメもいます。
なので、広く言えば、3月下旬~6月下旬が巣作りの時期と考えるとよいでしょう。
■ツバメはいつ卵を産むの?
ツバメは毎年4~7月頃に、2ターン産卵します。
卵はどれくらいで孵化するの?
産卵後、親鳥が卵を包んで温める「抱卵(ほうらん)」という行動を始めます。
その行動を始めてから、約13日で卵は孵化します。2週間程度ですね。
■産卵を確認する方法はある?
抱卵がはじまると、昼夜問わず24時間、つがいで交代しながら卵を温め続けます。親鳥が巣でじっと座っていたら、抱卵していると考えてよいでしょう。
ツバメが産卵して、卵が孵化するまでの期間は結構短いですよね。
そして、卵が孵るまで、夫婦そろって卵を温め続けるという行動には感動しました!!
見たことない!? ツバメの卵ってどんなの?
ツバメの卵って、どんなふうなのか想像はつきますか?おそらく、ツバメの大きさから考えると小さいんだとは思いますが…。
そして、どんな模様をしているのかも気になりますね。
ツバメの卵ってどんな感じ?
ツバメの卵は、2cm×1cm程度の大きさで、全体的に白っぽくてまだら模様があります。(うずらの卵みたいな感じですね)
ツバメは、一回の繁殖で数個の卵を産みますが、その中でも最初に生まれた卵は色が濃く、最後の卵は白っぽいんです。
■ツバメの卵はなぜまだら模様なの?
鶏の卵は白や茶色で、模様などはないですよね。では、どうしてツバメの卵はまだら模様なのでしょう?
それは、巣の造りが関係しています。ツバメの巣はおわん型なので、巣の位置によっては、外から見えやすくなってしまいます。
そういう危険性に備えて、カモフラージュするためにまだら模様になっていると考えられています。
野生の生き物は、敵から身を守るためにさまざまな工夫を凝らしますよね。ツバメの卵も、そういう意味があってまだら模様だったんですね!
卵があるのに鳴き声が聞こえない?その理由とは
多分、ツバメが卵を産んだと思われる時期から、2週間位たっても「鳴き声が聞こえない!?」なんてこともあります。
「もしかして、卵が孵らなかったの?」と心配になりますよね。でも、大丈夫!これにはちゃんとした理由があったんです。
なぜ産卵した卵が孵化しないの?
しばらくたっても、ちっとも鳴き声が聞こえてこない理由は…。それは、親鳥が抱卵していないからです。
「えっ、育児放棄!?」なんて思わないで下さいね!
親鳥は、1日に1個しか卵を産めません。ですから、産卵した順に孵化させてしまうと、孵化していない卵の抱卵を中断して、餌を取りに行かなければならなくなります。
それを避けるために、孵化させる時期をそろえる必要があるんですね。結果、すべての卵(3~6個程度)を産み終えるまで、あえて抱卵しないのです。
こういう理由から、巣に卵があったとしても孵る気配がしないというわけです。
ツバメの巣作りから孵化するまでは、いろいろなことに驚かされます。ツバメはツバメなりに考えて、卵や雛を守っているということが、ひしひしと伝わってきますね。
生まれた!孵った雛はどう過ごしているの?
やっと卵が孵って雛が生まれた!となっても、やはり私たち人間は、うかつに近づけないですし、あまり見る機会もないでしょう。
では、孵った雛たちはどのように過ごしているのでしょうか?
雛はどんな感じなの?
生まれたての雛は、毛がなくて丸裸状態です。
そのため、体温が下がりやすいので、親鳥が温め続けています。
■餌はどうやって食べるの?
雛が少し大きくなってくると、親鳥が雛の元に餌を運びます。
最初は、小さな羽ありなどを与え、成長に伴って餌となる虫の大きさも大きくなり、蝶やトンボなどを与えるようになります。
卵が孵ってからも、親鳥は休む間もなく子育てに励むんですね。
我が家の車庫に設置してあるスズメ用の巣箱でも、雛の元へ必死に餌を運んでくる親鳥の姿を、よく目にしますよ。
■親鳥が雛を殺してしまうって本当?
弱い雛や成長に問題がある雛は、巣から落とされてしまう場合もあるようです。
雛が巣から落ちていたら、つい戻してあげたくなってしまいますね。でも、こんな理由があるので、戻さないほうがいい場合もあります。
そろそろ大人?孵化してから巣立つまでってどれぐらい?
巣作りから孵化するまでは、あっという間な感じでしたが、実は孵化してから巣立つまでの期間は、結構短いんです!
では、いつ頃巣立つのか見ていきましょう。
雛はいつ巣立つの?
孵化後、約3週間程度を巣で過ごした後、雛たちは巣立ちをしていきます。
だいたい、産卵から1カ月とちょっとですね。
■雛はどれくらいの確率で巣立つの?
ツバメの巣立ち率は、およそ50%の半分程度という厳しい確率になります。
自然界では当たり前の行動かもしれませんが、やはり巣から落とされる雛を見るのはつらいものがありますよね。
ですが、人間が手を加えてはいけない場合もあるので、可愛そうですがなるべく放っておいたほうがよいかもしれませんね。
昔、実家でハムスターを飼っていて、赤ちゃんを産んだことが何度かありました。
そのときに、「赤ちゃんを人間が触ってしまうと、親が食べてしまうから気を付けるように」と母からいわれたことを思い出します。
そういったことも含めて考えると、ツバメの産卵~巣立ちまでは、人間が関与しないほうがよいでしょう。
まとめ
最後におさらいをしておきましょう!
・ツバメは3月下旬~6月下旬ごろに巣を作り、4~7月の間で2ターン産卵する
・卵は親鳥が抱卵し始めてから、約13日程度で孵化する
・ツバメの卵は敵から守るためにまだら模様になっている
・親鳥は全ての卵を同時に孵化させるために、全ての卵を産み終わるまでは抱卵しない
・生まれたての雛は親が温め続け、成長するに合わせた大きさの餌を運んでくる
・産卵から1カ月ちょっとで巣立ちの時期を迎える
・巣立ち率は半分の約50%程度とされている
ツバメが産卵してから、雛が巣立つまでの流れを見ていくと、長いように見えますが、実際にはあっという間ですよね。
巣作りを始める3月下旬頃からは、ツバメの姿を見かけたり、巣のかけらを見かけたりすることもあるでしょう。
また、巣立ちの時期に巣から落ちている雛を見つけることも…。しかし、人間が手出しをしてはいけない場合もあります。
人が手を加えることで、より悲惨な状況を招いてしまうこともあります。
なので、厳しいことを言うようですが、手を出さないようにしたほうがよいでしょう。